♪ ささの葉さらさら のきばにゆれる
お星さまきらきら きんぎん砂子
五しきのたんざく わたしがかいた
お星さまきらきら 空からみてる
「たなばたさま」(作詩 権藤はなよ、林柳波、作曲 下総皖一)
澄んだ旋律と、星まで見える澄んだ空が、よく合っていて、
子供たちにすがすがしい気分を誘います。そしてこの歌は、子供たちが歌うと、
明るくさわやかな七夕の風情が出ます。
七夕まつり、七夕飾り、短冊づくり、天の川、星のこと、
七夕さまは夏の幼児教育の楽しさにあふれています。
天の川
星が流れるような天の川をはさんで、織姫星と牽牛星が、女と男の逢瀬のように出会う、
切ないロマンが、年中行事になりました。
棚機津女(たなばたつめ)という女性が機で織った布を神に奉納したことに
「たなばた」名の由来があるといわれています。
もともと中国の故事ですが、日本の、災厄が起こらないことを願う、
農耕儀礼や租霊信仰と結びついたといわれます。
星に願いを
七夕は文筆や針仕事の上達を願って、願い事を詩歌にして短冊に書いて、
笹竹に吊るす風習を引き継いでいます。
もともと旧暦の行事で、秋の季語になっていますが、
いまは陽暦の7月7日に行われているところが多く、日本三大七夕まつりのひとつ、
安城七夕まつりは、8月初めなど、月遅れで行うところもあります。
ふだんは見なれた商店街も、この日ばかりは、華やかで涼しげ、
浴衣姿で夏の爽やかさを満喫したい気分になります。
星が見えない
いまの都会では、織姫星どころか、星はほとんど見えません。
でも、ほんとうは、私たちが見上げる空には、「きんぎん砂子」のように、
数限りない星が瞬いているのです。
人はもともと星の下で暮らしていたもの、
どこかで、こころやくらしの軌道を司っていたはずで、人には星のサインが見えなくなり、
意識が宇宙の軌道から外れてしまった分、いろいろな不都合を生じているのかもしれません。
星の降る
奥三河の花祭りの奇祭で知られる、
愛知県東栄町の標高650メートルにある里スターフォレスト御園は、
全国でも「星の見やすい所」として有名です。
月が沈み、雲がなければ、目を覆うばかりの満天の星です。
やわらかい草原に仰向けに寝転んでください。
降るような星の中に体が吸い込まれていきそうです。
流れ星が音もなく、あちらでもこちらでも光っては消えていく姿は神秘的です。
まさに「テンプラ」、天然のプラネタリウムです。
町営宿泊施設があるので、天文担当の職員が、
「あれが織姫、あれがみずがめ座」と教えてくれます。
この山奥でさえ、都会の光害が天の川の眺めを妨げ始めているといいます。
モンゴルから名古屋に来ている歌手のオユンナさんは、日本では満天の星が降る、
といいますが、砂漠のモンゴルでは、地平線から星が沸き上がってくるといいます、
と語っていました。
地上にも天の川
恐竜の化石が出る岐阜県、中津川市に石の博物館「博石館」があります。
博石館では、地球の地表の圧力から生まれた石や、
水晶、瑪瑙などの宝石の魅力や不思議を体験できますが、七夕の時期にはいつも、
遊歩道に「地上の天の川」が出現して、思わずうっとり見とれてしまいます。
幅4メートルの遊歩道が300メートルにわたって、天然石や人造石がびっしり敷き詰められて、紫外線を出すブラックライトを浴びて、赤、青、黄色にきらめきます。
夏休みの時期、ライトアップされて、ミニコンサートなどもあり、
浴衣で楽しむ人たちもいて、賑います。
星の絵本
七夕は、幼児教育の宇宙を知るタイムリーな手がかりです。
絵本の世界にも、星の世界がいっぱいあります。
身近なところにある田んぼや小川は、子供の宇宙、
それが夜の月や星の世界につながっていました。
たむらしげるさんは、みんなの心にある宇宙を「うちゅうスケート」で、
ローラースケートで走りまわります。
アフリカでも、南極でも、日本でも、そして大昔の恐竜でも、みんな大空の星や流れ星を見ていました。(「だれかがほしをみていた」詩:新沢としひこ、絵:あべ弘土)
星座を見つけるひとつのコツは、南十字星とそこから伸びている北斗七星を
まず見つけること。北斗七星は形がわかりやすいし、見つけやすいです。
(「星座の話」関口シュン、「星空を見つけよう」文・絵:H.A.レイ、訳:草下英明)
星や月など、空の絵本はいっぱいあります。
堀江謙一さん、太平洋から
冒険家の堀江謙一さんは、世界で初めて波の力だけを頼りに進む波浪推進船で
ハワイから出航、太平洋7千キロを110日目に紀伊水道にゴールしました。
途中「右手に北極星、左手水平線のすぐ上に南十字星。
たくさんの仲間の応援を思い出しながらゆっくり眺めていました」というメッセージを
送っています。(朝日新聞、2008.7.3)人が星を見ることの感慨を感じさせてくれます。
学問のしおり
国語
「短冊に何を書くのですか」
星に願いをこめて俳句をつくってみましょう。
それを短冊に毛筆で書いて、笹竹に吊るしましょう。「俳句」と「書」の学習になります。
木曽山へ流れ入りけり天の川 一茶
算数
「高い山に登ると、いくつくらいの星が見えるのですか」
それこそ、天文学的な数の星でしょうね。
フォレスト御園や近くの天文台に電話などで聞いてみましょう。
理科
「夏の夜空を観察してみましょう」
星を見る山里に行って、無数の星の中から星座を探してみましょう。
もちろん知識がないとわかりませんので、専門家や地元の人たちに聞いてみましょう。
社会
「七夕の笹竹はどこにありますか」
笹竹を手に入れるところから七夕の行事は始まります。
この時代、植木屋さんや、ガーデニング屋さんやスーパーなどで買うのもやむを得ませんが、近所のお百姓さんや農協に聞いたり、分けてもらったりしましょう。

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