COP10が2010年10月に日本の名古屋市で開催されます。
COP10とは、生物多様性条約締約国会議のこと、聞きなれないし、
ちょっと堅苦しそうな名前ですね。
しかし、いまの子供たちが成長して、結婚して子供をもうける頃、
地球がどのようになっているかを、考えたことがありますか。
COP10とは、私たちにとても身近な、酸素を呼吸したり、食べ物を食べたり、
暮らしたりしている地球の環境が、もうそろそろ取り返しのつかないところまで、
壊れてしまっているかも知れない現状を、グローバルな取り決めとともに、
私たちひとりひとりができることから、やっていこうという、とても重要な集まりなのです。
COP10を絶好の機会として、地域や身の回り、そして幼児教育として、
地球のいろいろな生物のことを考え、行動してみましょう。
日本でのCOP10に向けて、世界中のあらゆるところで、考え始め、行動が起こります。
こんなに世界的にタイムリーな幼児教育の生きたテキストはちょっと珍しいです。
おまけに、テーマは私たちが住んでいる地球が、子供たちが大きくなった頃、
かなり危険な状態になっているということ。おどしではなく、ほんとうなのです。
2010年10月、COP10名古屋市で開催
日本開催を決めて閉会した、ドイツのボンで行われたCOP9の会場の周辺では、
日本でだけは開催させるな、という市民の抗議行動が渦巻きました。
日本のマスコミはあまり取り上げませんでしたが、ヤリ玉に上がったのは、
アフリカや発展途上国では、食べることもできずに、
子供たちの命が貧困に奪われているのに、ガソリンに代わる車の燃料を、
トウモロコシや小麦など、食料になる植物を生産して海外から輸入しようという、
日本の経済パワーに対する抗議です。その日本での食べ物は多くが海外からの輸入に頼り、食べ残して捨てられる量も世界でトップクラスなのです。
COP9という国際的な活動の場に、市民が抗議をする海外の姿勢は、
地球を守る意識もまた市民レベルで強いことを痛感させられます。
そのような抗議の逆境にあって、日本の名古屋で開催が決まったのは、
藤前干潟をゴミの埋立地から救ったことや、環境をテーマに徹底させて
世界にアピールできた愛知万博の成功を評価されたからでしょう。
日本でのCOP10は、世界中から6000人の人たちが来て、一堂に会し、
地球を守る約束を決めるもので、愛知万博ほどのアクティブなイベント性はありませんが、
それに向かって、さまざまなイベントが各地で行われ、
地球を守るムーブメントが盛り上がります。
地球の温暖化、森林の破壊と砂漠化、オゾンホールの拡大、
異常気象と生態系の危惧、南極の氷が溶けることによる海面の上昇と都市の水没、
人口と食料のアンバランスによる飢餓の拡大、
遺伝子組込みによる動植物の増産によるリスクなど、ほころび始めた地球の危機は、
クライシスに向かって突進し始めていて、一刻も早くどこかで歯止めをかけなければ
なりません。そのためには世界がいっしょになって、
決めたことを実行していくしかないのです。
COP10はそのような、世界の智恵を結集する、おそらく最後の場です。
(ここで歯止めをかけなければ地球の破壊のスピードにはもうついていけません)
世界の識者たちは、日本が議長国として会場を提供するだけではなく、
地球を再生するための、世界に対するイニシアティブを取ってほしいと望んでいます。
巨大なテーマなのですが、くどいようですが、あなたのお子様が大人になるころの、
地球の症状の話です。
そこにある地球の危機
地球の温暖化は重大な背景ですが、まだ、データや指標とされる
目安があってわかりやすいのです。しかし、生物の多様性の危機は、地球の生態系の、すべてが絡み合っている、複雑で大規模な営みなので、どの部分が壊れていて、どのような現象が突発するのかは、よく見えないし、予想も困難ですが、あらゆる局面で、地球が悪化をたどっていることに疑いの余地はありません。
日本でも、鹿やイノシシが増えすぎて退治しなければならなくなったのは、
生息地の減少と狼などの天敵の絶滅によるもの、
という構図はまだわかりやすいケースです。
森林の破壊が進んでエイズの行き場所がなくて都市で猛威をふるったり、
プランクトンがクジラなど海洋の生物の生態系に影響する、というように、微小な生物から、
象や白熊などの大きな絶滅危惧種まで、
生態系の動物、植物のすべてにかかわり合っています。
COP10の開催決定を記念して開かれた市民向けのフォーラム等のイベントでは、
期せずして、講演とともに写し出された最初のスライドは、
雪の頂きがほとんどなくなったアフリカのキリマンジェロでした。
南極大陸の氷が全部溶ければ日本は海抜60メートルで水没します。
地球温暖化は地球のすべての生物の行き場も塞いでいってしまっています。
ひとりひとりが地球のためにできること
COP10は日本で開かれるの
ですが、人類は、地球を
救うためのカウントダウンに
入っているという赤信号の
サインです。
これを機会にひとりひとりが
できることを行っていくしか
ありません。
そのためには、ひとりひとりが、
親と子が、地球のことを考えて、
やれることをやっていく、
地域で、志の合う人が集まって、
NGOやNPOとして、
地球を再生する思想を持ち、 形になる行動をすることです。または企業の力を借りて、
幼児教育として、お子様や、
お友達や、地域や、
企業や団体と、地球を救うためにできることを、
いくつか考えて実行してみませんか。
・
・ 身近にある植物や花の名前を知る。
・ 田んぼを覗いてみよう、いろいろな生き物がいるよ。
・ 野菜を植えて、育ててみよう。
・ 幼稚園や学校に、ビオトープをつくろう。
・ 近くの里山を、みんなで観察しよう。
・ COP10を記念して、生き物カルタや絵葉書をつくろう。
・ 絶滅危惧種を、動物園や水族館に聞きに行こう。(メダカも絶滅危惧種になりました)
・ お年寄から、自然とくらしのかかわりを聞きに行こう。
・ ことし、初めて蝶を見た、初めて蛙の鳴き声を聞いた、
初めて蝉の鳴き声を聞いた、初めて梅の開花を見た、など、に気付く。
環境省・生物多様化センターでは、くらしの中で初めての「みっけ」をインターネットや
FAXや郵便での参加を公募しています。
(「いきものみっけ~百万人の温暖化しらべ」)
学問のしおり
国語
「生物多様性」とは何ですか。
すべての植物や動物は、食物連鎖や共存共栄の関係でかかわり合っています。
COP10では、わかりやすく生態系の多様性、種の多様性、
遺伝子の多様性に区分しています。
算数
「COP10はどれ位の国が参加しているのですか」
ドイツのボンで開かれたCOP9には、世界191カ国が参加しました。
日本からは、鴨下環境相、愛知県神田知事、
名古屋市松原市長をはじめ約20名が参加しています。
理科
「いま、どれくらいの生物が絶滅に瀕しているのですか」
日本だけでも、哺乳類180種のうち23.3%(絶滅2.2%)、
鳥類700種のうち13.1%(絶滅2.0%)、
汽水・淡水魚類400種のうち36.0%(絶滅1.0%)、
維管束植物7000種のうち24.1%(絶滅0.6%)などです。
人類もその生物の1種にすぎません。
社会
「日本でのCOP10はどのようなイベントになるのでしょうか」
関係者は、身近なところにまだ残っているし、再生できる望みのある里山を、
世界に「SATOYAMA」としてアピールすることをテーマに考えているようです。
しかし、アフリカやアマゾンなどの熱帯雨林をも包むグローバルな視点もほしいですね。

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