多くの人が訪れます。
もともと竹の産地でもある中国などのアジアにも美しい風景があります。
台湾では、かなり高層の建築物を建てるときにも、
竹を何本もタテヨコ十字に組み合わせて足場を
作っている工法がいまでも見られます。
竹は強靭ですぐれた性質を持っています。
しかし竹は、地下茎を広げて雑木林などを駆逐していくやっかいものでもありますが、
竹がもたらすくらしや文化の恩恵を日本人は
多く受けています。
竹ひとつで幼児教育の世界は竹細工から竹炭つくりまで広がります。
竹で建物を作る
学内に竹林が広がり続けるため、逆にそれを活かそうと、
校内に竹を材料にしてあずま屋を作っている学校があります。
岐阜女子大学の住居学を学ぶ
学生たちが、竹を格子状に
組み立てて作りました。
隙間からは風が吹き込むものの春夏秋はエコライフの、
自然を取り込む伝統的な建築で、
ほかにも、震災の避難所での
防災テントや数奇屋建築などにも活かして竹林を整理しようとしています。
私たちの身の回りに竹がいっぱい
竹はさまざまな生活用品として
日本人に親しまれています。
あなたのご家庭にもいくつか竹の製品が
あるはずです。竹は軽くて丈夫、
単純な形は、洗濯物を干す棹や、杖、
釣り竿、尺八や篠笛や笙などの楽器、
食文化として箸、楊枝、串、笹酒の器など、
そしてお茶の文化では、活花の筒、
茶杓など、いっぱいあります。
珍しいところでは、20世紀の偉大な
喜劇俳優であり映画監督の
チャールズ・チャップリンは燕尾服、
山高帽、ステッキでお馴染みの姿ですが、
ご愛用のステッキは日本の寒竹です。
親日家で何度も日本に来ていますが、
丈夫でしなりのある竹を京都で見つけました。
竹はテクノロジーの優れた素材
竹はテクノロジーの立役者でもあります。
夜の生活に欠かせない白熱電球はエジソンが発明したものですが、いまではタンクステン線が用いられています。
電球の中に電流を通すと発熱し
発光しますが、エジソンが、
長時間明るさを持続する素材を
繰り返して実験して到達したのが京都の竹でした。
そのときのフィラメントは竹を炭化して細い線にしたものです。
その竹が最先端のハイテク機器に用いられます。
松下電器産業の最新型の薄型テレビのスピーカーには、
竹の繊維加工技術が用いられています。
スピーカーは磁石で磁界をつくり、電子信号が振動板を震わせて音波に代わるものですが、従来のカーボンなどハイテク素材よりも自然の素材の方が心地よい音を出すということです。
竹の繊維の薄い層をナノ単位で毛羽立たせて竹パルプと絡み合わせて
100%竹で作ったスピーカーで、強度も高速も音域もすべてにおいて
何倍も優れていることがわかりました。
自然の素材とハイテク技術の結晶が次世代テレビに登場します。
切った竹で竹炭を作る
竹は繁殖力が強く、雑木林を侵蝕してしまうので、
適切に切って管理しようとする活動があちこちで行われています。
梅の名所で知られる知多市の佐布里でも、官民で「竹林つくり隊」を結成して
竹炭や竹酢液作りに取り組んでいます。
いままで千本の竹を伐採してきましたが、竹の陰になっていたところから下草が茂り始め、木々の枝が生え始めたといいます。
雑木林が戻れば、昆虫や小動物、鳥たちがやって来て、自然の生態系が生まれます。
岡崎の大雨河小学校の生徒たちは、切った竹をドラム缶で焼いて竹炭作りをしています。
竹炭は多孔質で悪臭の吸着力や湿気を吸い取る力に優れていて生活にも
自然素材の用品として使われています。
炭を作るときに出る煙を冷やせば竹酢液がとれ、虫刺されに効きます。
竹はやっかいものですが、うまく活用すれば竹の性質を活かした生活用品に
生まれ変わります。
かぐや、月に
月の起源に迫る観測を始め、
2007年9月に日本が打ち上げた月探査機「かぐや」が
月面に地球が昇るハイビジョン
映像などを送ってきています。
「かぐや」の名前は竹取物語の
かぐや姫です。月の成り立ちが
極められても、
日本人の中にある、おじいさんとおばあさんが竹の中で見つけた、
輝く娘を大切に育てて、
月に戻っていく、月を愛でる
伝説は変わることはないでしょう。
くらしに生きている竹
日本の各地に
七夕まつりがあります。
浴衣姿で涼しさを味わい、
竹に願いを込めて海や川に
流します。
子供たちに親しまれている
七夕まつり、子供たちが
担いできた竹に、願いを書いた
短冊を吊るして自然に戻す、
こころが清らかになるような
夏の風物詩です。
夏休みなどにお父さんと作る竹とんぼも、木ではなく竹でなければいれません。
お正月には門松の飾りや、お祝い事の松竹梅など生活の中にも竹は生きています。
竹は冬に蓄えた栄養分を地下のこれからできる筍に送るため、
葉が養分を失って黄ばんで枯れ、落葉樹と違って、春に「竹の秋」を迎えます。
滋賀の雨花菜つづきに竹の秋 飯田蛇笏

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