コンセプト
授業を30年ぶりに増やす 改訂を進めています。文部科学省は小学校などの
そうなると、小学校では、
国語や算数など
主要教科の授業時間が
1コマ45分の授業を、
6年間で5367コマから
5647コマへ、
約1割増えることになります。
現行の「ゆとり教育」とは
逆行します。
小学校は幼児教育の先にある
教育ですが、
試験や受験のための勉強とはほかに、
大事なこともあることを知っていただくのもよいと思い、
幼児教育として取り上げてみました。
応用力が高いフィンランドの教育
世界の学習到達度調査(PISA)では、
経済開発機構(OECD)による
日本の数学応用力が6位から
10位に、科学応用力は2位から
6位に下がりました。
文部科学省の今回の改訂の焦りに反映されていると思います。
すべてに1位、2位を占めている国にフィンランドがあります。
しかし、小学校4~6年に当る
日本の授業時間(709時間)に
比べて、
フィンランドの授業時間(654時間)ははるかに少ないのです。
おまけにフィンランドには
義務教育期間はテストもなく、
高校でも英単語帳はないし、
歴史の年代がテストに出ることはないので、暗記による学習もありません。
それは、それなのに、なぜフィンランドの子供たちは応用力が高いのでしょうか、
という答えにもなっています。
子供たちが考えることや、学ぶことを支援する立場に教育者が立っているからです。
社会福祉国家としての社会環境の整備がインフラとして前提にあることですが、
日本とちがって、教育の中央集権制を狭めて、地方自治体や学校が教育課程を決め、
ひとりひとりの教師が教育方法を決めています。
自分で学ぶ意欲を身につける
そのまま子供たちの学ぶ姿勢に反映されます。教える側の考えや創意工夫が、
子供たちの能力や個性はひとり
ひとり違うし、学び方や成長の
仕方も異なります。
試験で高い点を取るために、
たくさんのことを暗記したり、
生徒たちが同じ基準をもとに、
それより上へ行こうとする
授業の方法では、
自分で考える力、自分で学ぶことの確かさを身につけることは
できません。
勉強がいちばん身につくのは、自分で学ぼうとする意欲を持つことです。
学ぶことは生活することであり、自分が充実することであり、
ものごとがわかってくることは楽しいことです。
この教育は、フィンランドの経済力を支えることにつながっているといわれます。
日本よりやや小さい国に人口はわずか528万人、そのため学級の定員が少なく、
行き届いた学びができるのでしよう。
日本でもその精神を取り入れ始めた学校もあるようです。
日本の教育法にあえて逆行することはいいと思いませんが、
フィンランドの教育のスピリットは、いつでも、どこの家庭でも、
幼児教育に活かせることがでるという考え方は持っていてもいいと思います。
「わかった」を導く、オランダのイエナプラン
教科書を使わず、イエナプランというオランダの教育理念があります。
子供たちに疑問を抱かせ、考えさせて、
いろいろな発想を導き出す方法です。
ひとつのテーマから、自由に連想を引き出し、
答えを押し付けないで、子供のスピードや個性を
大切にしながら、認識の展開をたどって、
「わかった」を導いていく、体験させていく教育です。
また、日本で取り入れることは難しいですが、違う学年の子供たちが教えたり、
教えられたりする方法も取り入れられています。
少し先に学んだ子供たちは、少し後からついてくる子供に、
子供たちどうしが通じ合う言葉で伝えようとする分、わかりやすい面も生まれます。
また、子供たちが車座になって学ぶ風景がふつうですが、教師が黒板の前に立って、
書きながら生徒に説明するという授業風景が、
こんなにも小中学校の教育環境として一律にあっていいものでしょうか。
イエナプランの学校には教室はありますが、広場が中心になり、
保護者や教員が話し合うカフェもあります。
総合的な学習の大切さ
日本では最近の教育方針の改訂で、学力を高める目的があるので、総合的な学習時間が2/3に減らされようとしていますが、
イエナプランではこれが最も
重要視されています。
もちろん、化学や生物や数学
など、専門分野の基礎的な
知識や応用力は大切です。
しかし、私たちのくらしの中で、
ものごとは、これが化学、
ここからが物理というように
分かれているわけでは
ありません。
電気をつけることも、洗濯機を回すことも、いろいろの分野の技術が
相互に組み合わさっていて、学問や技術はボーダレスなのです。
その手法は、イエナプランの、世界の自然や社会を学ぶ「ワールドオリエンテーション」に
活かされているといいます。
ちょうどこの幼児教育のコンテンツも、あらゆることが複雑に組み合わされていて、
領域を限らないことで、親子の創造力を育む趣旨でつくられているように、です。

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