コンセプト
いまの子供たちの父親は手塚治虫の鉄腕アトムに、いまの若者たちはガンダムに、そして、多くの人たちがスターウォーズの、ときどきこわれるC-3POやR2-D2などの、ロボットたちと親しんできました。
かつての超人的なロボット=ハイテクは、いまは限りなく、人間的=ハイタッチな感性を得て、生活のいろいろな分野に重要な役割を占め始めています。
ロボットは、センサーになっている目や耳が形や色を識別して、コンピュータの頭脳が情報を分析し、手足にあたるアクチュエーターに動く指示を出します。
ロボットは、幼児教育から始めるハイテクノロジーの格好のモデルです。
また、考え方を変えれば、ロボットは、自分の感情を引き出す情操の幼児教育でもあるのです。
愛知万博にロボットが集合
2005年の愛知万博にロボットの技術の最先端が結集しました。
トヨタグループ館では楽器を演奏するロボットや、人が乗って操縦する未来の車i-unitが人気を集めました。そのほか、ボールを蹴ったり、パスを受ける、ながらー3、地震や水害で壊れた建物やがけ崩れの隙間に入り込めるムカデのようなヘビ型ロボット、万博会場の空中回廊を掃除するロボットハイターRSI、NEDOの立体メガネで見る巨大ロボットMIRAIくんなど、万博はロボットの祭典でもありました。
なかでも、総合案内所で、日本語、英語、中国語、韓国語で来場者の質問に答える美人の受付嬢のアクトロイドは、言葉が理解できないと、目をパチクリさせて、「えっ?」と顔を傾げる表情が笑いを誘って人気になっていました。
ロボットから生まれた、中部のものづくり
ロボットの原型は江戸時代に芝居小屋に登場したからくり人形です。ものづくりの伝統をもつ愛知や中部には、伝統的な、からくり人形が多く引き継がれていて、名古屋まつり、半田、犬山、飛騨高山など、中部のお祭りの山車の上で、いまでも、精妙な演技で衆目を集めています。
からくりの操作はロボットではコンピュータに代わりましたが、ものづくりの技とこころは引き継がれています。
次の時代を担うロボット
ロボットにはハイテクの粋が極められています。
顔や手足があるロボットではありませんが、自動車の製造や組立てのほとんどの工程は、プログラムを組み込まれた産業用ロボットが行っています。
また、正確にはロボットと言えるかどうかわかりませんが、人体の血管や臓器の中に入って、病巣を治療する、10億分の1メートルという極小サイズでロボットのように物質を操るナノテクノロジー(超微細技術)は医療用や電子機器などへの応用が期待されています。
世界中でその技術開発にしのぎを削っており、愛知県でも力を入れています。
家庭で、ロボットは生活アイテムになる
遊びの分野ばかりでなく、ロボットはこれからは家庭でも普及し、もさまざまな役割を果たします。
とくに高齢化時代を迎えて、お掃除をしてくれたり、リモコンの役割をしてくれるほかに、ひとり
暮しや寝たきりの人々の行動を感知して、介護施設や病院に連絡するネットワークに組み込まれたりして、福祉介護や医療面でも重要な役割を担うことが期待されています。
また、ハイテクからハイタッチへと、人間に近づいていくロボットの感性は、大人にも、子供にも、こころが通じ合える相手として、癒しや会話やゲームの分野でも実用化されていきます。

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